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田植えの農具
田植えの農具

 この原稿を書いている4月後半の田んぼでは、田起こしや代かきが行われ、ゴールデンウィークには苗代作りがあって、いよいよ田植えとなります。
 今から30年ほど前に田植機や耕耘(こううん)機が登場して、農作業が様変わりしました。
 右上の写真は1960年代前半頃の京田辺市内での牛に馬鍬(まぐわ)を引かせての代かきと、手植えによる田植えの風景です。右下の写真も宇治田原町での手植えによる田植えです。
 古くは苗を乱雑に植えていたようですが、明治30年代になって正条植えが取り入れられたといいます。
 写真で紹介するのは木津川市加茂町奥畑で用いられていた田植え縄と間棹(けんざお)です。
 田植え縄は畔に軸を突き刺して縄を張って正条に植えるためのもので、縄は6条を植える間隔に張りました。間棹は竹製のものと木製のものがあります。竹製のものの全長は140・5p、木製のものは157・5pで、いずれのものも片方の先端に、直角に板が打ちつけられています。間棹には約29・6p間隔に目印があって、間棹で田んぼの広さを測り必要な苗の数を計算しました。
 竹製のかごは苗かごと呼ばれ、木津川市山城町神童子で使われていたものです。直径56p、深さ18p、苗束が落ちない程度でかつ水切りが良いように粗く編まれていて、田んぼまで天秤棒で運びました。
 米作りの中でいちばん手間のかかるといわれた田植えも、腰をかがめて手で一株ずつ植えてきましたが、歩行式の田植機、そして乗用式に変わり、効率的なものになっています。

なつかしの田植え風景


 これまで米作りの農具を中心に「なつかしの農具」をご紹介してきましたが、今回の田植えの農具で一区切りとさせていただきます。ありがとうございました。


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