コンテンツ
JA概要
事業のご案内
 特産品レシピ
リンク集
お問い合わせ
コンテンツ
JA概要
事業のご案内
広報誌
准組合員広報誌
 特産品レシピ
リンク集
お問い合わせ
くらしの活動掲示板
ディスクロージャー誌
JAネットローン
JAネットバンク
ネットバンクにおける取引のご注意!
発見!JAバンクのこと
金融円滑化に向けた取り組み
金融犯罪にご注意ください
JAポイントサービス
組合員加入のご案内
出資証券の無証券化について
組合員資格確認のお願い
特別栽培米やましろの恵 ガイドライン表示
サイトマップ
定款
プライバシーポリシー
利益相反管理方針の概要
反社会的勢力基本方針
復興特別所得税の取扱い
苦情処理措置の概要(信用部)
苦情処理措置の概要(共済部)
行動計画
JAバンク相談所
トップページ

Globalsign SSL Site Seal
インターネット標準のSSL
(Secure Socket Layer)
により暗号化されます。

エリアスポットやましろ探訪家庭菜園今月の料理月刊やましろTOPへ
月刊やましろ

 

 
 伊勢貞宗は忍びの統領を呼び寄せ、
「山城勢はなかなかの動き。容易に落とせませぬな」
「勝ち誇っておる今は武力のみにての鎮圧はなかなかに困難よ」
「で、いか成る策を」
「群衆は噂に脆い。今回は見事に練られた作戦にまんまとはまってしまった。中でも真田は山城一の猛将じゃった。だが、奴めは私憤により主君を討ったが元は幕府側の男」
「それで」
「真田が裏切るという思いを皆に抱かせる。奴は戦法にも長けてはいるが奴自身皆に信じられると思いこんでおる。所詮、人の心の弱点は信じ合えるという思い上がりにあるのだ。奴が抑えている椿井新城に次々と密使を送る。同時にこれみよがしと財を奴の城に送り届けさせる。もともと椿井は古市配下。そのおり一斉に奈良街道を起点に真田は古市軍(南都勢)に寝返る、と流言飛語を飛ばさせよ」
    *  *  *

 明応二年、葉月。蝉の声がうるさい。
 突然椿井新城から太古が響き渡った。
 八幡や大住の旧代官達に真田往等の密書が届いた。「古市が攻めてくる。すぐに味方せよ」とあったからだ。すぐに往等のところに「これはいかなる所存か」という抗議の兵が詰め寄ってきた。
 ドーンドーン。と、大太鼓。
 その激しく長く響き渡る異常な音色は椿井の荘の人々ばかりでなく街道の馬借達や木津川を渡る船頭達の耳にも届いた。
「椿井に国人たちが続々と集まっている。奴らはみな侍じゃ。万一山城の中核で反乱軍が形成されたならば、木津は挟み撃ちに会う。危ない」
 余市は「真田様の裏切りは絶対無い。みな、流言飛語に惑わされるな」と味方に叫ぶ。
 その時である。一羽の足文のついた鳩が余市の元に届く。
「古市南都の連合軍来る。迎え撃つ準備をされたし」
「よし、尾形様を先陣に。中核は我ら木津のものたちが固める。で、真田様は」「真田さんには後詰めを」余市はてきぱき指示したのだが。
「川西の軍は、木津川を挟んで真田さんの様子を見させよう。余市どん」
「……………」
    *  *  *
 斉藤彦次郎は前回敗北を教訓に再起を誓う。百騎の黒武者を用意した。先進武具は真っ黒であり、顔面まで覆っている。しかも長槍を構え騎馬で突き進む。奈良坂は前回の失敗に懲り先に抑え、今度は山城軍を待っていた。剣豪尾形が先頭切って市坂を上ってきたのだが、一気に黒い集団が一目散に逆落としで攻めてきた。尾形は味方を励まし踏みとどまって風車のごとく太刀を操り奮戦したのだが、後方の不安は払拭できない。余市は皆の意志に逆らえきれず、劣勢尾形軍の加勢には動けなかった。
 一旦は形勢を有利に逆転したかと見えたが、黒集団の勢いが止まらない。次第に南都の勢が数を増し、ついには多くの僧兵までが続いていた。
 「最早これまでか」敵陣に切り込む尾形の雄志は消えた。南都勢はいよいよ木津に迫るや街めがけて火矢を放つ。それでも余市達は後方気にかかり動けない。劣勢とみた椿井勢が真田を先頭に動く。無論南都勢を防ぐ為なのだが馬借達にはそうは見えなかった。「敵は後ぞ」と椿井勢にうちかかる始末。南都の勢は木津を焼き、港へ押し寄せてくる。
「まてまて、味方同士、何をしておる」
 異変に気づいた草内の神部達が早馬を飛ばしてきた。同士討ちは、神部の恫喝ですぐに収まり、一旦は山城木津の戦力が一つとなり木津川を戦場に奮戦する。勇壮真田往等にあたる敵は見あたらなかった。彼らも草内勢も南都の先陣を打ち負かしたのだが、・・・
 木津が火の海になっているのを目にする。木津は右往左往する人々の悲鳴が痛々しい。南都勢にて仕掛けられたのだ。
 ※この物語はフィクションです。

 
■著者プロフィール■
地上 亮(じがみ あきら)
昭和27年生まれ
 綴喜郡井手町在住

 京都府立鳥羽高等学校教諭。著書に「日本水滸伝」があるほか、「椿説弓張月」「日本水滸伝・」「アライブ」などの作品をホームページで発表している。

■バックナンバー
■バックナンバー■
  【伝えたい宇治茶】    
  G茶の機能性(カテキン類)について   E碾茶(抹茶原葉)の合組
  F緑茶の機能性(テアニン)   D宇治茶の新たな躍進
      C宇治茶を支えた品種
      B茶園景観のかたち
      A全国茶品評会の開催
      @90年前の宇治茶スイーツ
       
  【やましろ昔話】    
  K炭山の田植地蔵さん   E北稲八間の年越し
  Jお産ぎつね   D送り狼
  Iだんごやすみ   C天狗の手
  H寒がり天狗   B嫁盗り地蔵
  G田辺の送り竹   A紙鯉
  Fころ柿   @踊るきつね
       
  【なつかしの道具とその周辺】    
  K田植えの農具   E千歯扱き ―収穫の農具(1)―
  J麦の収穫   Dサツマイモの収農具
  Iみずぐるま   C水田除草用具の移り変わり(2)
  H唐臼、石臼   B水田除草用具の移り変わり(1)
  G唐 箕 ―収穫の農具(3)―   A祝園の居籠祭に用いられる犂
  F収唐 箕 ―収穫の農具(2)―   @祈りの農具
       
  【やましろ昔話】    
  K風に舞った花嫁衣裳   E夢絃峡
  J夜桜ぎつね   D狛犬の結び糸
  Iお亀さん   C寺田いも
  Hきつねのお礼   Bお姫ヶ池
  Gいたずら天狗   A蛍合戦
  Fお正月飾りと福の神   @雨乞い
       
  【山城地域の絶滅危惧植物を追う】    
  K石持草(イシモチソウ)   E撫子(ナデシコ)
  J猫目草(ネコノメソウ)   D桔梗(キキョウ)
  I猫目草(ネコノメソウ)   C連理草(レンリソウ)
  H寒枯藺(カンガレイ)   B狸藻(タヌキモ)
  G藤袴(フジバカマ)   A未草(ヒツジグサ)
  F女郎花(オミナエシ)   @翁草(オキナグサ)
       
  【再光の大地】    
  K炎の稲屋妻   E忍び
  J終焉   D三番星 苦悩と楽土に直面す
  I鎮圧軍総司令官「伊勢貞宗」   C教育は天王畑の神主から
  H三六星 宇治平等院にて集う   B二番星、椿井新城より去る
  G新風が運ぶ自断権   A三十六星
  F酒星   @県祭りと山城国一揆
       
  【南山城文学散歩】    
  K木津川のうた   E旧都と歌枕の地 瓶原
  J上田三四二と青谷   D笠置山と文学
  I文人憧れの地 月ヶ瀬梅渓   C五里五里の里 城陽
  H青谷梅林の歴史と詩歌   B古典文学の宝庫井手(2)
  G古歌の名所 狛と祝園   A古典文学の宝庫井手(1)
  F現代の桃源郷 南山城村   @木津川と泉橋
       
  【風土記】    
  I母なる川 木津川   D小野小町伝説と井手
  H二宮忠八と飛行神社   C富本銭と和同開珎
  Gほとけになった悪次郎   B恋志谷神社と恋路橋
  F安積親王墓と大伴家持   A明暗を分けた家康と梅雪
  Eかぐや姫と宇治   @市坂の念仏石
       
  【南山城 歴史のなかのひとびと】    
  K和束で出会った『生活のうた』   E水度神社のおかげ踊図絵馬
  J南山城村に伝わる折りの行事   D高神社と多賀郷の人びと
  I絵馬に描かれた近世の木津浜   C正覚寺洪水供養石仏
  H平等院と山城国一揆   B狛と平尾の精霊踊
  G農作を折る居籠(いごもり)祭り   A泉橋寺の地蔵石仏
  F相楽郡立濃学校の創立   @平野の勧心猿楽

Copyright(C) 2006- JA Kyoto Yamashiro.All Rights Reserved.