コンテンツ
JA概要
事業のご案内
 特産品レシピ
リンク集
お問い合わせ
コンテンツ
JA概要
事業のご案内
広報誌
准組合員広報誌
 特産品レシピ
リンク集
お問い合わせ
くらしの活動掲示板
ディスクロージャー誌
JAネットローン
JAネットバンク
ネットバンクにおける取引のご注意!
発見!JAバンクのこと
金融円滑化に向けた取り組み
金融犯罪にご注意ください
JAポイントサービス
組合員加入のご案内
出資証券の無証券化について
組合員資格確認のお願い
特別栽培米やましろの恵 ガイドライン表示
サイトマップ
定款
プライバシーポリシー
利益相反管理方針の概要
反社会的勢力基本方針
復興特別所得税の取扱い
苦情処理措置の概要(信用部)
苦情処理措置の概要(共済部)
行動計画
JAバンク相談所
トップページ

Globalsign SSL Site Seal
インターネット標準のSSL
(Secure Socket Layer)
により暗号化されます。

エリアスポットやましろ探訪家庭菜園今月の料理月刊やましろTOPへ
月刊やましろ

 

▲高神社(井手町)

 
 三六星は次々に頭角を現わし、いよいよ点が線に繋がろうとしていた。
 新たなる思想と教育の原点は神部率いる草内大学が受け持つ。
 「人は皆、自由に生きる権利を有しておる。その為、われわれが満足して生きることのできる新たなる国をわれわれの力で造りたいものよ」神部の口癖である。
 人と人をつなぐ人々がいる。奈良街道を行き来するのが仕事の馬借や船頭たちである。だが、それに制約をかける幕府公認の関所が一方である。関所は単に交通を妨げるだけではない。支配者が税を搾取するための道具にも変わる。ことのほか弱者に対しては検閲が厳しい。けれど、坂本の馬借や車借達の反乱には無抵抗であった。弱いものには強く、強いものには弱い、それが権勢に携わるものの常なのだろう。
 今回、山城は少々異なっていた。豊富な人材と、憤りとがマッチする可能性が大いにあること。ジンギスハンが裏部隊を活用し、狼煙の情報網でユーラシア大陸を支配したように、小規模ではあるが彼らにもまた、情報の起点となる井出城に巣くう忍たちがいた。
 それぞれの人生を自己流で貫き生き抜いてきた剣豪も、信念揺るがず農民のまとめ役にも相談役にも徹してきた山城の長。経済を司る商人達も権力者ではなく彼らを後押しする。
 しかし、それらが一致団結し、まとまり、新たな新天地へと飛躍するのは許し難い。
 特に、山城からのあがりを持っていく旧都奈良の寺院勢力と、都の権力者日野富子らは普段は反目しあっているが、民衆の結束には共通の「害」を感じ、潰すに双方躍起である。

 文明一九(1487)年。
 多賀の荘で思わぬ事件が勃発した。殺人事件である。
 時の代官は適当にこれをあしらいたかった。だから、犯人として、「宇治田原の岡田一信」という男を捕縛し、落ち着かせたつもりであった。
(とりあえず疑わしきは第一発見者じゃ。そういたそう。暫くすれば、都に凱旋できる身。早急にこの件を決着することが肝要。次の赴任先は楽しみじゃ)
 だが、多賀の荘の長、栗田文左衛門は丁寧に事を調べ直す。
(宇治田原の名主、岡田のせがれが犯人? お人好しを絵に描いた親子じゃ。そんなことがあろうはずはない)
 と、最初は直感だけの判断であった。
 だが、ことは村人の生命に拘わる重大事、真実ならば田原郷と分裂しても仕方ない。が、異なれば、代官の許すべからざる手抜き。
 精査に精査を重ね、事実を丁寧に積み上げた結果、真相がやがてはっきりした。都からの流れ者、油売りの男が犯人だったのである。
 この油売り、老婆をだましにかけ法外な値段で売りつけていた。その現場を、殺された男が見ていたからである。彼は義憤に駆られ都からやって来た油売りを揶揄した。すると、短気な油屋は持っていた縄切り包丁で反撃し、老婆を傷つけ、殺害したのだろうという考えに達した。最初は恐怖で口のきけなかった老婆も、「油売り・・」と蛙のような声を絞って訴えた。
 「まだ遠くに行ってはおるまい。手分けし油売りを捉え、真相を吟味しろ」
 堰を切ったように探索団は四方八方に飛び、ついに身柄を確保した。
続いて、村人達は代官所に押しかけた。代官は、木津の河原で素早く処刑し、この一件を処理する予定であった。
 「岡田を解き放て」凛とした威厳に満ちた声で栗田文左衛門は代官に言い放った。栗田の後には大勢の村人が続いている。
 恐怖を感じた代官は、我が身かわいさに代官としての職責、つまり自断権を放棄してしまったのだ。
 いよいよ新たなる風は形となった。
  ※この物語はフィクションです。

 
■著者プロフィール■
地上 亮(じがみ あきら)
昭和27年生まれ
 綴喜郡井手町在住

 京都府立鳥羽高等学校教諭。著書に「日本水滸伝」があるほか、「椿説弓張月」「日本水滸伝・」「アライブ」などの作品をホームページで発表している。

■バックナンバー
■バックナンバー■
  【伝えたい宇治茶】    
  G茶の機能性(カテキン類)について   E碾茶(抹茶原葉)の合組
  F緑茶の機能性(テアニン)   D宇治茶の新たな躍進
      C宇治茶を支えた品種
      B茶園景観のかたち
      A全国茶品評会の開催
      @90年前の宇治茶スイーツ
       
  【やましろ昔話】    
  K炭山の田植地蔵さん   E北稲八間の年越し
  Jお産ぎつね   D送り狼
  Iだんごやすみ   C天狗の手
  H寒がり天狗   B嫁盗り地蔵
  G田辺の送り竹   A紙鯉
  Fころ柿   @踊るきつね
       
  【なつかしの道具とその周辺】    
  K田植えの農具   E千歯扱き ―収穫の農具(1)―
  J麦の収穫   Dサツマイモの収農具
  Iみずぐるま   C水田除草用具の移り変わり(2)
  H唐臼、石臼   B水田除草用具の移り変わり(1)
  G唐 箕 ―収穫の農具(3)―   A祝園の居籠祭に用いられる犂
  F収唐 箕 ―収穫の農具(2)―   @祈りの農具
       
  【やましろ昔話】    
  K風に舞った花嫁衣裳   E夢絃峡
  J夜桜ぎつね   D狛犬の結び糸
  Iお亀さん   C寺田いも
  Hきつねのお礼   Bお姫ヶ池
  Gいたずら天狗   A蛍合戦
  Fお正月飾りと福の神   @雨乞い
       
  【山城地域の絶滅危惧植物を追う】    
  K石持草(イシモチソウ)   E撫子(ナデシコ)
  J猫目草(ネコノメソウ)   D桔梗(キキョウ)
  I猫目草(ネコノメソウ)   C連理草(レンリソウ)
  H寒枯藺(カンガレイ)   B狸藻(タヌキモ)
  G藤袴(フジバカマ)   A未草(ヒツジグサ)
  F女郎花(オミナエシ)   @翁草(オキナグサ)
       
  【再光の大地】    
  K炎の稲屋妻   E忍び
  J終焉   D三番星 苦悩と楽土に直面す
  I鎮圧軍総司令官「伊勢貞宗」   C教育は天王畑の神主から
  H三六星 宇治平等院にて集う   B二番星、椿井新城より去る
  G新風が運ぶ自断権   A三十六星
  F酒星   @県祭りと山城国一揆
       
  【南山城文学散歩】    
  K木津川のうた   E旧都と歌枕の地 瓶原
  J上田三四二と青谷   D笠置山と文学
  I文人憧れの地 月ヶ瀬梅渓   C五里五里の里 城陽
  H青谷梅林の歴史と詩歌   B古典文学の宝庫井手(2)
  G古歌の名所 狛と祝園   A古典文学の宝庫井手(1)
  F現代の桃源郷 南山城村   @木津川と泉橋
       
  【風土記】    
  I母なる川 木津川   D小野小町伝説と井手
  H二宮忠八と飛行神社   C富本銭と和同開珎
  Gほとけになった悪次郎   B恋志谷神社と恋路橋
  F安積親王墓と大伴家持   A明暗を分けた家康と梅雪
  Eかぐや姫と宇治   @市坂の念仏石
       
  【南山城 歴史のなかのひとびと】    
  K和束で出会った『生活のうた』   E水度神社のおかげ踊図絵馬
  J南山城村に伝わる折りの行事   D高神社と多賀郷の人びと
  I絵馬に描かれた近世の木津浜   C正覚寺洪水供養石仏
  H平等院と山城国一揆   B狛と平尾の精霊踊
  G農作を折る居籠(いごもり)祭り   A泉橋寺の地蔵石仏
  F相楽郡立濃学校の創立   @平野の勧心猿楽

Copyright(C) 2006- JA Kyoto Yamashiro.All Rights Reserved.