コンテンツ
JA概要
事業のご案内
 特産品レシピ
リンク集
お問い合わせ
コンテンツ
JA概要
事業のご案内
広報誌
准組合員広報誌
 特産品レシピ
リンク集
お問い合わせ
くらしの活動掲示板
ディスクロージャー誌
JAネットローン
JAネットバンク
ネットバンクにおける取引のご注意!
発見!JAバンクのこと
金融円滑化に向けた取り組み
金融犯罪にご注意ください
JAポイントサービス
組合員加入のご案内
出資証券の無証券化について
組合員資格確認のお願い
特別栽培米やましろの恵 ガイドライン表示
サイトマップ
定款
プライバシーポリシー
利益相反管理方針の概要
反社会的勢力基本方針
復興特別所得税の取扱い
苦情処理措置の概要(信用部)
苦情処理措置の概要(共済部)
行動計画
JAバンク相談所
トップページ

Globalsign SSL Site Seal
インターネット標準のSSL
(Secure Socket Layer)
により暗号化されます。

エリアスポットやましろ探訪家庭菜園今月の料理月刊やましろTOPへ
月刊やましろ

 

▲大河原の風景

 
 南山城村は京都府唯一の村、豊かな山水に恵まれ、のびやかに茶畑が広がるその風景は、現在の桃源郷(とうげんきょう)と呼ぶにふさわしい地です。

一条兼良『藤河の記』
 南山城村を記した文学作品としては、まず一条兼良(かねよし)の『藤河の記』をあげましょう。一条兼良は、室町時代中期の公卿で、太政大臣・関白などを歴任し、当代一流の文人でもあった人物です。文明五年の美濃紀行が『藤河の記』ですが、帰途南山城村を通った時の記述があります。
  5月28日、田山で名張川を渡ろうとしたが水かさが増して叶(かな)わず、島ヶ原で木津川を渡りました。その時の歌、
・島の原川瀬の浪の徒渡(かちわた)り
 田山越えをば
 よそになしつつ
 以下原文で記すと、「大河原といふ所は、伊賀と山城との境なり。河原の木石、さながら前栽(せんざい)などを見る如(ごと)くなれば、
・苔むせる岩根に松は大河原
 変らざりけり庭の州崎(すざき)に」
 「前栽」は、庭の植え込みのこと。歌の意味は、「苔むした岩に松の生えている大河原の河原の風景は、まるで美しい庭の州崎のような趣(おもむき)である」というものです。
 木津川上流の大河原の風景は、今日でも優しい繊細な風情がありますが、兼良の歌は、よくその雰囲気を伝えています。当時の大河原辺りはどんな景色であったのでしょう、是非(ぜひ)見てみたいという思いに駆(か)られる歌です。



▲田山の茶畑の風景
近現代の作品より
 近現代では、南山城村を愛した作家に近松秋江(ちかまつしゅうこう)がいます。彼は作品の中で「その大河原というのは関西線の木津川の渓流(けいりゅう)に臨(のぞ)んだ、山間の一駅で、その辺の山水は私の夙(つと)に最も好んでいる所で・・・」と主人公に語らせています。彼の女性関係を描いた私小説『黒髪』・『狂乱』・『旧恋』などに南山城村は登場します。雲隠れした女性の親戚が童仙房にあると聞いて尋ねてゆく場面、『狂乱』(大正11)から少し引用します。
 「一体木津川の渓谷(けいこく)に沿うた、そこら辺の汽車からの眺望(ちょうぼう)は夙に私の好きな所なので、・・・冬枯れた窓外の野も山も見るから暖かそうな静かな冬の陽に浴して、渓流に臨んだ雑木林の山には茜色(あかねいろ)の日影が澱(よど)んで、美しく澄(す)んだ空の表にその山の姿が、はっきり浮いている。間もなく志す大河原駅に来て私は下車した。・・・」
 「前田しう」という実在の女性との関係を作品化した小説、彼が女性を捜して大河原まで来たのも実際の話であったと思われます。
 放浪の俳人種田山頭火(たねださんとうか)も南山城村を歩いています。昭和11年の春、月ヶ瀬梅林に遊んだ山頭火は、大河原駅を降りて月ヶ瀬に向かいました。山頭火の旅日記を引用しましょう。
「うららかな雀のおしゃべり。
早朝出発、乗車、9時大河原下車、途中、笠置の山、水、家、すべてが好ましかった。
川を渡船で渡されて、旅は道連れ、快活な若者と女給らしい娘さんらといっしょに山を越え山を越える。
大和山城の自然は美しい。
山路は快(こころよ)い、飛行機がまうえを掠(かす)める。
母と子とが重荷を負うて行く。
二里ばかりで名張川の岐流(きりゅう)に添うて歩く、梅がちらほら咲いている。・・・」
 山頭火は渡舟で南大河原に行き、山中の道を通って高尾辺りで名張川岸に出たのでしょうか。南山城村の山河を愛(め)でつつ歩く山頭火の、浮き立つような名文に触れる時、親しい南山城村の風景が、より美しく愛(いと)しいものに感じられます。
 その他にも、@田山花袋『名張少女』・A司馬遼太郎『梟の城』・B寿岳章子『京の思い道』・C木谷恭介『京都木津川殺人事件』等に南山城村の記述があります。
 @はわずかな記述ですが、夜汽車に乗って大河原から島ヶ原に向かう途中、主人公が闇夜に川の流れを聞きつつ物思う場面が印象的です。Aは単なる旅人でない、地元の人々との交流を重ねた、この作者ならではの味があります。沢田重隆氏の挿絵(さしえ)も素晴らしく、楽しい書物です。



■著者プロフィール■
小西 亘(こにし わたる)
 
1958年、南山城村に生まれる。82年より京都府立高校に勤務。現在府立南陽高校国語科教諭。『注釈青谷絶賞』『「月瀬記勝」梅蹊遊記訳注』執筆。

■バックナンバー■
  【伝えたい宇治茶】    
  G茶の機能性(カテキン類)について   E碾茶(抹茶原葉)の合組
  F緑茶の機能性(テアニン)   D宇治茶の新たな躍進
      C宇治茶を支えた品種
      B茶園景観のかたち
      A全国茶品評会の開催
      @90年前の宇治茶スイーツ
       
  【やましろ昔話】    
  K炭山の田植地蔵さん   E北稲八間の年越し
  Jお産ぎつね   D送り狼
  Iだんごやすみ   C天狗の手
  H寒がり天狗   B嫁盗り地蔵
  G田辺の送り竹   A紙鯉
  Fころ柿   @踊るきつね
       
  【なつかしの道具とその周辺】    
  K田植えの農具   E千歯扱き ―収穫の農具(1)―
  J麦の収穫   Dサツマイモの収農具
  Iみずぐるま   C水田除草用具の移り変わり(2)
  H唐臼、石臼   B水田除草用具の移り変わり(1)
  G唐 箕 ―収穫の農具(3)―   A祝園の居籠祭に用いられる犂
  F収唐 箕 ―収穫の農具(2)―   @祈りの農具
       
  【やましろ昔話】    
  K風に舞った花嫁衣裳   E夢絃峡
  J夜桜ぎつね   D狛犬の結び糸
  Iお亀さん   C寺田いも
  Hきつねのお礼   Bお姫ヶ池
  Gいたずら天狗   A蛍合戦
  Fお正月飾りと福の神   @雨乞い
       
  【山城地域の絶滅危惧植物を追う】    
  K石持草(イシモチソウ)   E撫子(ナデシコ)
  J猫目草(ネコノメソウ)   D桔梗(キキョウ)
  I猫目草(ネコノメソウ)   C連理草(レンリソウ)
  H寒枯藺(カンガレイ)   B狸藻(タヌキモ)
  G藤袴(フジバカマ)   A未草(ヒツジグサ)
  F女郎花(オミナエシ)   @翁草(オキナグサ)
       
  【再光の大地】    
  K炎の稲屋妻   E忍び
  J終焉   D三番星 苦悩と楽土に直面す
  I鎮圧軍総司令官「伊勢貞宗」   C教育は天王畑の神主から
  H三六星 宇治平等院にて集う   B二番星、椿井新城より去る
  G新風が運ぶ自断権   A三十六星
  F酒星   @県祭りと山城国一揆
       
  【南山城文学散歩】    
  K木津川のうた   E旧都と歌枕の地 瓶原
  J上田三四二と青谷   D笠置山と文学
  I文人憧れの地 月ヶ瀬梅渓   C五里五里の里 城陽
  H青谷梅林の歴史と詩歌   B古典文学の宝庫井手(2)
  G古歌の名所 狛と祝園   A古典文学の宝庫井手(1)
  F現代の桃源郷 南山城村   @木津川と泉橋
       
  【風土記】    
  I母なる川 木津川   D小野小町伝説と井手
  H二宮忠八と飛行神社   C富本銭と和同開珎
  Gほとけになった悪次郎   B恋志谷神社と恋路橋
  F安積親王墓と大伴家持   A明暗を分けた家康と梅雪
  Eかぐや姫と宇治   @市坂の念仏石
       
  【南山城 歴史のなかのひとびと】    
  K和束で出会った『生活のうた』   E水度神社のおかげ踊図絵馬
  J南山城村に伝わる折りの行事   D高神社と多賀郷の人びと
  I絵馬に描かれた近世の木津浜   C正覚寺洪水供養石仏
  H平等院と山城国一揆   B狛と平尾の精霊踊
  G農作を折る居籠(いごもり)祭り   A泉橋寺の地蔵石仏
  F相楽郡立濃学校の創立   @平野の勧心猿楽
Copyright(C) 2006- JA Kyoto Yamashiro.All Rights Reserved.